Miro(ミロ)はオンラインホワイトボードとして広く知られていますが、近年急速に進化しているのが「Miro AI(ミロ・エーアイ)」です。
単なるお絵描きツールではなく、アイデア出し・要件整理・プロトタイプ作成・仕様書作成まで、プロダクト開発やチームコラボレーションの流れ全体をAIで加速するプラットフォームへと変貌しつつあります。
この記事では、「miro ai」というキーワードで情報収集している方に向けて、Miro AIの基本概要から、主な機能、実際の活用シーン、導入ステップ、チームに与えるメリットまでを網羅的に解説します。
批判的な視点ではなく、主に実務で役立つポジティブな活用方法に焦点を当てて紹介していきます。
Miro AIとは何か:概要とコンセプト
Miro AIは、オンラインホワイトボード「Miro」に組み込まれたAI機能の総称です。
一般的なチャット型AIと違い、「ボード(キャンバス)」上の情報や文脈を理解しながら、アイデア発想、情報整理、図解、翻訳、要約、プロトタイピングなどを支援するのが大きな特徴です。
Miroの公式ヘルプでは、Miro AIを「チームの生産性を高め、ワークフローを合理化し、創造性を引き出すAI機能群」と説明しています。
具体的には次のようなコンセプトを持っています。
- キャンバスそのものをプロンプトにする:ボード上の付箋・テキスト・図をまとめてAIに理解させる
- チーム作業のその場でAIが並走:複数人がリアルタイムにAIと一緒に作業できる
- アイデアから実装まで一気通貫:発想→整理→図解→プロトタイプ→仕様化→開発連携までつなげる
単発のやり取りで終わるチャットボットではなく、チームのコラボレーション空間にAIを直接組み込んだ「AIイノベーション・ワークスペース」という位置づけになっています。
Miro AIの主な機能:できること一覧
Miro AIにはさまざまな機能がありますが、理解しやすいようにカテゴリ別に整理して紹介します。
1. アイデア創出・コンテンツ生成(Generative AI)
まずわかりやすいのが、テキスト生成を中心としたアイデア創出・コンテンツ生成機能です。
「Create with AI」と呼ばれる機能群に含まれ、以下のような活用ができます。
- シンプルなプロンプトから新しいアイデアリストを生成
- ペルソナ、ユースケース、ユーザーストーリーなどのプロダクト関連ドキュメント案を作成
- 既存の付箋やメモを入力にして、新しい視点や追加案を提案
- ブログ記事構成やプレゼン構成などのアウトライン生成
特徴的なのは、チャット欄だけでなく、ボード上のオブジェクトを選択して入力に利用できる点です。
例えば、ブレインストーミングで出した多数の付箋を選択し、「これをもとに新しいアイデアを10個出して」と指示すると、それらの内容を踏まえた案を返してくれます。
2. 要約・情報整理・分析
情報が増えるほど効果を発揮するのが、Miro AIの要約・情報整理機能です。
代表的な機能としては次のようなものがあります。
- 大量の付箋やコメント、テキストボックスをまとめて要約
- ボード上の情報から重要ポイント・キーテーマを抽出
- 発散したアイデアを整理し、次のアクション案を自動提案
- リサーチメモやインタビュー記録を構造化してインサイト抽出
特にUXリサーチやワークショップ後の「振り返り」や「サマリー作成」に非常に便利で、
参加者全員で一度アイデアを出し切った後に、Miro AIに要約・整理を担わせることで、短時間で会議の成果を文書化できます。
3. 図解・プロセスマップの自動生成
Miro AIは図解・プロセスマッピングにも対応しています。
テキストでプロセスや仕組みを説明すると、それをもとに自動で図を作成してくれます。
- フローチャート(業務フロー、ユーザーフローなど)
- UML図(シーケンス図、クラス図など)
- ER図(データモデルの関係性図)
- システム構成図・アーキテクチャ図のたたき台
また、すでに画像として存在する図をボードに貼り付け、Miro AIに変換させることで、画像を編集可能な図形オブジェクトに変換することもできます。
これにより、紙のホワイトボード写真や古い資料の図を、短時間で再編集可能な状態に復元できます。
4. 文章の推敲・翻訳・フォーマット変換
Miro AIは生成だけでなく、既存の文章のリライトや翻訳にも対応しています。
- トーン変更(カジュアル → ビジネス、フレンドリー → フォーマルなど)
- 文法やスペルの自動修正
- 英語と日本語をはじめとする多言語翻訳
- 付箋の集合を表形式やスライド構成に変換
これにより、海外拠点とのコラボレーションや、英語資料の日本語サマリー作成、国際チームでのワークショップなどをスムーズに進められる環境が整います。
Miroの新機能紹介では、AI翻訳によりボード全体を複数言語に変換できるアップデートも紹介されています。
5. AIクラスタリング(付箋の自動グルーピング)
大量の付箋を扱う際に威力を発揮するのが、AIによる自動クラスタリング(グルーピング)機能です。
- キーワードや意味・感情に基づき、似た内容の付箋をグループ化
- カテゴリ名やクラスター名をAIに自動命名させる
- リサーチで集まった定性データのアフィニティマッピングを高速化
従来はワークショップ後にファシリテーターが手作業で分類していた作業を、Miro AIに一気に任せられるため、
特にユーザーインタビュー結果の整理やカスタマージャーニーの作成などで、分析時間を大幅に短縮できます。
6. AI Sidekicks:専門分野別のAIアシスタント
Miro AIの中でも特徴的なのが、AI Sidekicks(サイドキックス)と呼ばれる専門AIアシスタントです。
Sidekicksは、特定の役割や専門知識を持ったAIエージェントとして設計されており、次のような形で利用できます。
- 戦略立案やロードマップ作成を助ける「プロダクト系」サイドキック
- ユーザー調査やインサイト整理を支援する「リサーチ系」サイドキック
- 文章構成やストーリーラインをサポートする「コンテンツ系」サイドキック
- プロセス改善・業務設計を手伝う「オペレーション系」サイドキック
Miroのプロダクトアップデート情報や外部レビューでは、Sidekicksが「常にそばにいるAI同僚」のように紹介されており、
ボード上の文脈を読み取りながら、次にやるべきタスクや改善ポイントを提案してくれる存在として位置づけられています。
7. Flows:AIワークフローの自動化
Miro AIには、複数のAI処理を組み合わせてワークフロー化する「Flows」という仕組みも用意されています。
これは、例えば次のような一連の流れを自動で実行するための機能です。
- 付箋群を要約 → テーマに分けてグループ化 → 次のアクション案を生成 → スライド形式に整理
- 要件メモを整理 → 図解 → 仕様書ドラフト生成 → 開発ツール向けフォーマットに変換
- アイデア出し → 評価基準の作成 → 点数付け → 優先順位リストの生成
視覚的なフローとして設定できるため、ノーコード感覚で「AIに任せたい一連の作業」を定義し、
チーム全体で共通のワークフローとして再利用することができます。
単発のAI操作ではなく、「AIを組織の標準プロセスに組み込む」という観点で非常に有効です。
8. AI Innovation Workspace:AIとチームが共創するキャンバス
Miroが公式に打ち出しているコンセプトが、AI Innovation Workspace(AIイノベーション・ワークスペース)です。
これは、これまで紹介したSidekicksやFlowsを含むAI機能群を、1つのキャンバス上でシームレスに利用できる環境を指します。
他のツールと比べて特徴的なのは、AIが独立した別画面ではなく、複数人が共同編集している同じボード上で同時に使える点です。
プレゼン資料やPRD(プロダクト要件書)、プロトタイプ、技術設計図など、すべてが1つのキャンバスに集約され、AIはそのコンテキストをまとめて理解して動きます。
この「キャンバス中心」のアプローチにより、
- 思考の流れを切らずにAI活用ができる
- チーム全員が同じ情報を見ながらAIの提案を検討できる
- 会議中にその場でアイデア生成・整理・翻訳・図解まで行える
といったメリットが生まれます。
9. Miro Prototypes:AIを活用したプロトタイピング
プロダクト開発文脈で注目されているのが、Miroのプロトタイプ機能(Miro Prototypes)とAIの組み合わせです。
外部の記事やMiroの発表によると、Miro Prototypesは次のような特徴を持ちます。
- 付箋やテキスト、スクリーンショットなどから画面モックや画面フローを生成
- ドラッグ&ドロップでUIコンポーネントを配置し、クリック可能なユーザーフローを作成
- プレビュー機能で、ユーザーの操作感をボード上で確認
ここにMiro AIの「Create with AI」を組み合わせることで、
- テキストで書いた要件から画面案を自動生成
- 既存の画面構成を入力にして、改善案や別バージョンをAIに提案させる
- ユーザーフロー全体を俯瞰しながら、抜け漏れチェックや改善ポイントをAIに指摘させる
といった形で、プロトタイピングの初速を劇的に高めることができます。
ツールを切り替えずに、発想・図解・プロトタイプ作成・フィードバック収集までを1つのキャンバスで完結できるのが大きな魅力です。
10. Miro SpecsとAIコード生成との連携
さらにMiroは、AIコード生成ツールとの連携も積極的に進めています。
Miroのニュースリリースやアップデート情報では、Miro SpecsやModel Context Protocol(MCP)といったキーワードが登場します。
これらは、Miro上のPRD、プロトタイプ、技術設計図などの文脈をまとめて「仕様書」形式にパッケージ化し、
GitHub CopilotやCursorなどのAIコーディングツールに渡すための仕組みです。
- Miro上のコンテキスト → Miro Specsで構造化 → MCPを通じて開発ツールに送信
- 開発側での変更 → 再びMiroに反映させ、仕様と実装のズレを減らす
これにより、「キャンバスで考えたことが、そのままコードに反映される」流れを作りやすくなり、
プロダクト・デザイン・エンジニアリングの間での情報伝達ロスを減らすことが期待できます。
Miro AIの活用シーン:業務別ユースケース
ここからは、実際の業務シーンに即して、Miro AIをどのように活用できるかを紹介します。
単なる機能紹介ではなく、「どんな場面で」「どんな手順で」使うと効果的かにフォーカスします。
1. ブレインストーミング・アイデアワーク
Miroはもともとブレインストーミングに強いツールですが、AIと組み合わせることで、より短時間で質の高いアウトプットを得やすくなります。
- 参加者全員で付箋にアイデアを書き出す
- 一定時間が経ったら、Miro AIに「補完アイデアをさらに10個」と依頼
- 出揃ったアイデアをAIクラスタリングでグルーピング
- 各クラスターの要旨をMiro AIに要約させる
- 要約をもとに、Sidekicksに「次のステップ」や「優先順位案」を提案させる
この流れを一度テンプレート化しておけば、ファシリテーターごとにやり方がバラつくことなく、再現性の高いワークショップ運営が可能になります。
2. UXリサーチ・ユーザーインタビューの整理
ユーザーインタビュー・アンケート・観察メモなど、定性的なデータが多いUXリサーチでは、情報整理に膨大な時間がかかります。
Miro AIを使うと、次のようなプロセスで効率的に整理できます。
- インタビューの重要メモや発言を付箋やテキストでボードに貼り出す
- AIクラスタリングで、感情やテーマごとに自動分類
- 各クラスターをMiro AIに要約させ、「インサイト」として整理
- Sidekicksに「ペルソナ」「カスタマージャーニー」の初期案を作らせる
- チームでレビューしながら、必要に応じて修正・追記
これにより、リサーチから仮説・施策案までのサイクルが短くなり、より多くのユーザーの声を短時間で活かせるようになります。
3. プロダクトロードマップ・要件定義
プロダクトマネージャーやプロジェクトマネージャーにとって、Miro AIはロードマップ策定や要件定義の強力な補助輪となります。
- アイデア・要望・課題をボードに集める
- Miro AIに「テーマ別に整理して」と依頼し、戦略的なカテゴリに分類
- Sidekicksに「インパクト×実現性」などの観点で評価案を出してもらう
- 優先度の高い項目について、ユーザーストーリーやPRDのドラフトを生成
- ドラフトをチームで編集し、完成度を高める
また、AI翻訳機能を活用すれば、海外メンバーとのロードマップ共有も容易になります。
共通のボードを軸に議論できるため、「言語の壁」と「認識のズレ」の両方を軽減できます。
4. チーム会議・ワークショップの効率化
日々の会議やワークショップでも、Miro AIは「議事録作成」や「次のアクション整理」を自動化するのに向いています。
- 会議中に出た意見を付箋でボードに書き出す
- 終了前に、Miro AIに「このボードを要約して、決定事項とTODOを整理して」と指示
- 要約結果をチームで確認し、必要な修正を行う
- アクションアイテムをタスク管理ツールと連携、あるいはMiro上でカンバンに配置
これにより、会議が終わった段階で議事録のたたき台と行動計画がほぼ揃っている状態となり、
「会議後にまとめる人の負担」を大幅に減らすことができます。
5. デザイン・プロトタイプ・ユーザーフロー設計
デザイナーやフロントエンドエンジニアにとって、Miroはワイヤーフレームやフロー設計の場として定番になりつつあります。
Miro AIと組み合わせることで、特に初期段階の作業がスピードアップします。
- 要件を文章で書き出し、Miro AIに「ワイヤーフレーム案」を作ってもらう
- AIが生成した画面構成をベースに、デザイナーが調整・ブラッシュアップ
- Miro Prototypesでクリック可能なフローを作成し、ステークホルダーに共有
- ユーザーテストのフィードバックをボードに集約し、Miro AIで改善アイデアを出してもらう
このループを回すことで、実装前に多くの仮説検証を短期間で行えるようになり、プロダクトの品質向上につながります。
6. 開発チームとの連携・仕様共有
Miro AIとMiro Specs、MCPなどを組み合わせると、プロダクトチームと開発チームの連携もスムーズになります。
- ボード上にPRD、画面フロー、アーキテクチャ図を集約
- Miro AIに仕様書ドラフト(API一覧、データ構造、ユースケースなど)を作成させる
- MCPを通じて、AIコード生成ツールにコンテキストとして渡す
- 開発側でのフィードバックや変更点をボードに戻し、仕様と実装を同期
このやり方を定着させることで、「仕様はMiroを見ればわかる」という状態を実現しやすくなり、
メールやチャットだけに依存しない、視覚的で一元化された情報共有が可能になります。
Miro AIのメリット:なぜ使うべきか
ここまで機能と活用シーンを見てきましたが、実際にMiro AIを導入するとどのようなメリットがあるのでしょうか。
主なポイントを整理します。
1. 発散と収束の両方をAIで支援
創造的な仕事では、「アイデアを広げるフェーズ(発散)」と「絞り込むフェーズ(収束)」の両方があります。
Miro AIは、このどちらにも対応しています。
- 発散:新しいアイデア・視点・案の生成、代替案の提案
- 収束:要約、グルーピング、優先順位付け、アクション整理
このように、単なる「文章生成ツール」を超えて、思考プロセス全体の伴走者として機能するのが大きな強みです。
2. コラボレーションの質とスピードの向上
Miro AIは、チームコラボレーションの質と速度の両方を高めます。
- 会議中にその場で要約・整理を行えるため、決定までのスピードが上がる
- AIクラスタリングにより、全員のアイデアを漏れなく評価しやすくなる
- 翻訳機能で多国籍チームのコミュニケーションギャップを縮める
- Sidekicksが常に文脈に沿った提案をしてくれるため、議論が停滞しにくい
結果として、従来は数回のミーティングを要していた内容が、1回のセッションでかなり形になる、といったケースも期待できます。
3. ツール切り替えの削減とコンテキスト維持
通常、アイデア出し、ドキュメント作成、図解、翻訳、要約などは、別々のツールを使うことが多く、
そのたびに情報をコピペしたり、ファイルを探したりする手間が発生します。
Miro AIを中心に据えると、
- 1つのキャンバス上でアイデア・図・文章・プロトタイプを扱える
- AIがキャンバスのコンテキストを理解したうえで動く
- SidekicksやFlowsにより、複数のタスクを一連の流れとして自動化できる
といった形で、ツール間の移動が減り、「考えること」に集中しやすい環境を作ることができます。
4. 非エンジニアでもAIを業務プロセスに組み込みやすい
AI活用というと、コードを書く必要がある、という印象を持つ方も少なくありません。
しかし、Miro AIは基本的にノーコード・ローコード感覚で使えるよう設計されています。
- プロンプトは自然な言葉でOK
- Flowsは視覚的なワークフロー設計で設定
- Sidekicksもメニューやテンプレートから選択して利用
そのため、エンジニアに限らず、プロダクトマネージャー、デザイナー、マーケター、人事、営業など、幅広い職種が自分たちの仕事にAIを取り入れやすくなっています。
5. 学習コストを抑えつつ最新AIの恩恵を受けられる
Miroは継続的にAI関連のアップデートを行っており、新しいテンプレートやSidekicks、AI対応機能が増え続けています。
ユーザー側は、Miroのインターフェースを中心に学んでおけば、バックエンドでどのようなモデルが動いているかを意識しなくても、最新のAI技術の恩恵を受けることができます。
また、外部レビューやブログでも、Miro AIは「既存ユーザーが自然に使い始められる」ことが評価されており、
すでにMiroを導入しているチームにとっては、比較的スムーズにAI活用へ移行しやすいと言えます。
Miro AIの基本的な使い方:導入ステップ
ここでは、Miro AIをこれから試したい方のために、基本的な使い方と導入ステップを簡潔にまとめます。
実際の画面操作はMiroの公式ヘルプや動画チュートリアルも合わせて確認すると、よりイメージしやすくなります。
ステップ1:Miroアカウントとボードを準備する
- Miroのアカウントを作成またはログイン
- 新規ボードを作成するか、既存ボードを開く
- AI機能が有効になっているプランかどうかを確認(プランによっては制限や上限が存在)
まずは小さなプロジェクトや個人メモから試してみると、チーム全体に展開する際もスムーズです。
ステップ2:「Create with AI」から試してみる
Miroのボード上で、AI関連のメニュー(例:魔法の杖アイコンや「AI」メニュー)を開き、「Create with AI」を選択します。
ここから、テキストプロンプトを入力してアイデアやコンテンツを生成できます。
- 例:「新機能Xのマーケティングアイデアを10個出して」
- 例:「このメモを要約して、3つのポイントにまとめて」
最初は完璧なプロンプトを目指す必要はなく、何度かやり取りしながら結果を調整していく感覚で使うと、感触を掴みやすくなります。
ステップ3:ボード上のオブジェクトを選択してAIを使う
Miro AIは、ボード上の付箋やテキスト、図形を選択してからAI機能を呼び出すことで、文脈に基づいた処理を行ってくれます。
- 複数の付箋を選択 → 「要約」「クラスタリング」「表に変換」などを実行
- 長文のテキストボックスを選択 → 「翻訳」「トーン変更」「短く要約」などを実行
- 図を選択 → 「説明文の生成」「改善ポイントの提案」などを実行
この「選択 → AI」という操作パターンを覚えておくと、Miro AIを自然に使いこなしやすくなります。
ステップ4:Sidekicksを活用してみる
AI Sidekicksは、特定の目的に特化したAIアシスタントです。
Miroの対応エリアやテンプレートからSidekicksを呼び出し、チャット形式またはキャンバス操作を通じて相談できます。
- プロダクト戦略Sidekickに、ロードマップ案のレビューを依頼
- リサーチSidekickに、ユーザーインサイトの整理を依頼
- コンテンツSidekickに、プレゼン用ストーリーラインの提案を依頼
Sidekicksは、ボードの内容も参照しながら回答してくれるため、一般論ではなくプロジェクト固有の文脈を踏まえたアドバイスを得やすいのが特徴です。
ステップ5:チームでの共通ルール・テンプレートを作る
チームでMiro AIを活用する際は、あらかじめ簡単なルールやテンプレートを作っておくと効果的です。
- 「ブレインストーミングの最後にAI要約を行う」などの運用ルール
- AIクラスタリングを行う時のラベル命名規則
- Sidekicksに渡す前に、最低限整理しておく情報のフォーマット
これにより、Miro AIを単発の便利機能ではなく、チームの標準プロセスの一部として定着させることができます。
Miro AI活用のヒントとベストプラクティス
最後に、Miro AIをより効果的に使うためのヒントやベストプラクティスをいくつか紹介します。
1. 「AIに丸投げ」ではなく「共創」の意識を持つ
Miro AIは非常に多機能ですが、あくまで「共同作業を支援するパートナー」です。
最初から完璧なアウトプットを期待するよりも、
- AIにたたき台を作ってもらう
- チームでそのたたき台をレビュー・編集する
- 必要に応じてAIに再提案を依頼する
というサイクルで使うと、短時間で質の高い成果物にたどり着きやすくなります。
2. ボードを整理してからAIに依頼する
Miro AIはボードのコンテキストを理解しますが、情報が散らかっていると意図した結果になりにくいこともあります。
できるだけ、
- 関係のある情報を近くにまとめる
- 不要なオブジェクトは一時的に隠すか別エリアに移動する
- 重要な部分だけ選択してAIを実行する
といった工夫をすることで、AIに意図を伝えやすくなり、期待に近いアウトプットが得られます。
3. プロンプトは「目的+前提+期待する形式」を意識する
Miro AIに限らず、プロンプトの工夫は結果の質に大きく影響します。
特に、以下の3要素を含めると、より使いやすい結果を返してもらいやすくなります。
- 目的:何のためにAIに依頼しているのか(例:会議の議事録作成、アイデアの発散など)
- 前提:どの情報をもとに判断してほしいか(例:選択した付箋のみ、このボード全体など)
- 形式:どのような形で出力してほしいか(例:箇条書き、表形式、3つの項目に分けてなど)
こうしたプロンプトの工夫は、一度チーム内でテンプレート化しておくと、誰でも同じクオリティでAIを活用できるようになります。
4. 小さな成功体験からチーム全体に広げる
AI活用は、最初から全社導入を目指すよりも、小さなプロジェクトでの成功体験から始める方がスムーズです。
- 1つのチームで、週1回の定例会にMiro AIを試す
- ワークショップ1回分を「AI活用あり」でやってみる
- UXリサーチプロジェクトで、要約・クラスタリングだけMiro AIに任せてみる
こうして得られた成果や気づきをボード上にまとめて共有することで、他のチームも真似しやすくなり、自然にMiro AIの活用が組織に広がっていきます。
5. アップデート情報を定期的にチェックする
MiroはAI関連の新機能を継続的にリリースしており、新しいSidekicksやテンプレート、翻訳対応言語の追加などが行われています。
公式の「What’s New」ページやヘルプセンター、外部ブログ、動画チュートリアルなどを定期的にチェックすることで、最新の活用アイデアを取り入れやすくなります。
まとめ
Miro AIは、オンラインホワイトボード「Miro」に組み込まれた強力なAI機能群であり、単なるテキスト生成を超えて、アイデア創出・情報整理・図解・プロトタイピング・仕様作成までを一気通貫で支援してくれます。
AI SidekicksやFlows、AI Innovation Workspace、Miro Prototypes、Miro Specsなどの要素が組み合わさることで、チームはツールを行き来することなく、1つのキャンバスの上で考え、まとめ、共有し、開発につなげることができます。
ブレインストーミングやUXリサーチ、ロードマップ策定、会議運営、デザイン、開発連携など、幅広い業務シーンでMiro AIは活躍します。
発散と収束の両フェーズをAIが支援してくれるため、より短時間で質の高い意思決定やアウトプットに到達しやすくなります。
また、翻訳機能や視覚的なキャンバスを通じて、多国籍・多職種のコラボレーションを強化できる点も大きな魅力です。
これからMiro AIを使ってみたい方は、まずは小さなボードで「Create with AI」や要約機能、クラスタリングを試し、
次にSidekicksやFlowsを組み合わせて、チーム独自のワークフローを作ってみるとよいでしょう。
ツールに慣れてきたら、プロトタイプや仕様書作成、AIコード生成ツールとの連携など、より高度な使い方にもチャレンジできます。
「miro ai」というキーワードに興味を持った今こそ、キャンバス上でAIと共創する新しい働き方を試してみる絶好のタイミングです。
Miro AIを活用し、チームの創造性と生産性を同時に高める一歩を踏み出してみてください。
Miro AIとは?最新機能から実務で使える活用事例・導入ステップまで徹底解説をまとめました
本記事では、miro aiの概要から主要機能、活用シーン、導入ステップ、ベストプラクティスまでを幅広く紹介しました。
Miro AIは、オンラインホワイトボードという「目に見えるコラボレーション空間」にAIを直接組み込むことで、チームの思考と対話のプロセスそのものをアップデートしてくれます。
アイデア出しから実装までを一つのキャンバスに集約し、AIと人間が一緒になって形にしていく——その中心にあるのがmiro aiです。
自分たちの仕事のどの部分にAIを取り入れると最も効果が高いかを考えながら、少しずつ活用範囲を広げていくことで、組織全体のイノベーション力を着実に高めていくことができるでしょう。















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