この記事のポイント
- PNGやJPGなどのラスター画像を、AIが自動でSVGなどのベクター画像に変換してくれるツールが急速に普及している
- Vectorizer.AIやRecraft AIなど、用途によって強みの異なる代表的なツールが登場している
- 月額数百円〜数千円で使える無料枠付きのサービスが多く、初めてでも試しやすい
- ロゴ制作・印刷用データ作成・イラスト編集など、幅広い場面で作業時間を大幅に短縮できる
- ツールごとに得意な画像の種類(写真・ロゴ・イラスト)が異なるため、目的に合わせた選び方が重要
そもそも「ベクター画像」とAIベクター化とは
写真やスクリーンショットのようなラスター画像(ビットマップ画像)は、拡大すると輪郭がぼやけたりギザギザになったりしてしまいます。一方でベクター画像は、点・線・曲線を数式的な座標情報として保持する形式のため、どれだけ拡大・縮小しても輪郭が滑らかなまま保たれるのが特徴です。ロゴや看板、印刷物、Tシャツプリントなど「サイズを変えて使い回す」用途では、ベクター形式(SVGやEPSなど)が基本的に必須とされています。
これまでベクター化は、Adobe Illustratorなどのソフトを使って手作業で線をなぞる、いわゆる「トレース」作業が中心で、複雑なロゴやイラストほど時間がかかる作業でした。近年はディープラーニングによる形状認識技術を組み込んだAIツールが登場し、画像をアップロードするだけで数秒〜数十秒のうちに高精度なベクターデータへ自動変換できるようになっています。
こんな人におすすめ
・古いロゴ画像しか手元になく、SVGデータを作り直したい方
・イラストやアイコンを印刷用の高解像度データに変換したい方
・デザインツールでの手作業トレースに時間を取られたくない方
AIでベクター化するメリット
従来の手作業トレースと比べたAIベクター化の主なメリット
- 圧倒的なスピード:複雑なロゴでも数秒〜1分程度で変換が完了する
- 専門スキル不要:ペンツールの操作に不慣れな人でも高品質な結果が得られる
- 色数やノイズの自動最適化:AIが不要なノイズを除去し、色の境界を自然な形状に整えてくれる
- 複数フォーマットへの書き出し:SVG・EPS・PDFなど用途に合わせた形式で保存できるサービスが多い
特にロゴ制作やグッズ印刷の現場では、手元にあるのは低解像度のPNG画像だけ、というケースも少なくありません。AIベクター化ツールを使えば、そうした画像からでも印刷会社に入稿できる品質のベクターデータを短時間で用意できます。
AIベクター化ツールおすすめ5選
ここでは、機能や料金体系、得意分野がそれぞれ異なる代表的な5つのツールを紹介します。目的や予算に合わせて比較してみてください。
1. Vectorizer.AI
特徴:ディープラーニングエンジンと幾何学的な形状認識技術を組み合わせ、PNGやJPG画像を精度の高いSVGへ自動変換するツール。画像をアップロードして変換パラメータを調整するだけというシンプルな操作性が評価されている。
料金:Webアプリ版は無制限利用で月額9.99ドル程度。API版はクレジット制で、少量利用から大量処理まで段階的なプランが用意されており、API自体のテスト利用は無料で始められる。
2. Recraft AI
特徴:既存画像のベクター化だけでなく、テキストから直接ベクター形式のイラストやアイコンを生成できる点が大きな強み。生成された画像はFigmaやIllustratorでそのまま編集できるSVGとして書き出せる。画像生成AIの精度比較においても高い評価を獲得している。
おすすめの使い方:既存の画像をベクター化するというより、「新しいロゴ・アイコンをゼロから作りたい」場合に特に向いている。
3. Figma Vectorize
特徴:デザインツール「Figma」に組み込まれた機能で、キャンバス上に配置したラスター画像をワンクリックで編集可能なベクター図形に変換できる。フルカラー・グレースケール・白黒の出力を選べるのが特徴。
おすすめの使い方:すでにFigmaで作業しているデザイナーが、別ツールを開かずにそのままベクター化まで完結させたい場合に便利。
4. VectoSolve
特徴:写真のような複雑な画像でも高品質な変換ができると評価されているサービス。処理速度の速さと、無料プランから利用できる手頃な料金体系が評価されている。
おすすめの使い方:ロゴや単純な図形だけでなく、写真をイラスト風のベクターアートに変換したい場合にも選択肢に入る。
5. VectorWitch
特徴:プロのイラストレーター向けの機能が充実しているとされるツール。細部の再現性やレイヤー構造の扱いやすさに強みがあり、商用のイラスト制作フローに組み込みやすい設計になっている。
おすすめの使い方:単純なロゴ変換だけでなく、複雑なイラストを丁寧にベクター化したいプロ・セミプロのクリエイターに向いている。
料金・機能の比較早見表
| ツール名 | 得意なこと | 料金の目安 |
|---|---|---|
| Vectorizer.AI | 高精度なロゴ・図形のベクター化 | Web版 月額約9.99ドル〜/API従量課金 |
| Recraft AI | テキストからのベクター画像生成 | 無料プランあり/有料プランは段階制 |
| Figma Vectorize | Figma上でのワンクリック変換 | Figmaプランに含まれる機能 |
| VectoSolve | 写真・複雑な画像のベクター化 | 無料プランあり/有料は月額千円台〜 |
| VectorWitch | プロ向けの精緻なイラスト変換 | プランにより変動 |
※料金・プラン内容は変更される場合があるため、利用前に各公式サイトで最新情報を確認してください。
自分に合ったツールの選び方
選ぶときにチェックしたいポイント
- 変換したい元画像の種類:ロゴ・アイコンならVectorizer.AIやFigma Vectorize、写真やイラストならVectoSolveやVectorWitchが向いている
- ゼロから作るか、既存画像を変換するか:新規作成ならRecraft AI、既存画像の変換なら他の専用ツールが効率的
- 出力形式:SVGだけでなく、EPSやPDFなど印刷用フォーマットへの対応可否も確認する
- 利用頻度と料金体系:たまにしか使わないなら無料枠や都度課金、業務で頻繁に使うなら無制限プランが割安になりやすい
基本的な使い方の3ステップ
- 画像をアップロード:変換したいPNGやJPG画像をツールの画面にドラッグ&ドロップする
- プレビューで確認・調整:多くのツールは変換前にプレビューが表示されるため、色数や細かさなどのパラメータを必要に応じて調整する
- 形式を選んでダウンロード:SVGやEPSなど、使いたい用途に合わせた形式でファイルを書き出す
ほとんどのツールはブラウザ上で完結するため、専用ソフトのインストールなしに数分で作業を終えられるのも魅力です。
利用するうえで知っておきたい注意点
- 元画像の解像度が極端に低い場合、AIが形状を誤認識し、意図しない輪郭になることがある
- 無料プランはダウンロードに透かしが入ったり、解像度・利用回数に制限があったりする場合が多い
- 他者が著作権を持つロゴやイラストをベクター化して商用利用する場合は、権利関係を事前に確認する必要がある
- 複雑なグラデーションを含む写真は、思ったよりも単純化された仕上がりになることがある
こうした点を踏まえて、まずは無料プランやお試し機能で自分が扱いたい画像との相性を確認してから、有料プランへの切り替えを検討するのがおすすめです。
まとめ
AIによるベクター化ツールは、これまで手作業のトレースに時間がかかっていた作業を数秒〜数十秒に短縮してくれる便利な存在です。ロゴや図形の変換に強いVectorizer.AI、テキストからのベクター生成が得意なRecraft AI、デザインツールと一体化したFigma Vectorize、写真の変換に強いVectoSolve、プロ向けのVectorWitchと、それぞれ得意分野が異なるため、まずは自分の用途に近いツールから無料枠で試してみるのがよいでしょう。
AIベクター化ツール5選|画像をSVGに変換する方法と料金比較をまとめました
AIベクター化ツールを選ぶ際は、変換したい画像の種類(ロゴ・イラスト・写真)と、利用頻度に見合った料金プランの2点を軸に検討するのがポイントです。今回紹介した5つのツールはいずれも無料で試せる範囲があるため、実際に手元の画像をアップロードして仕上がりを比較したうえで、自分の作業スタイルに合ったサービスを選んでみてください。
※本記事の情報は2026年9月時点のものです。各サービスの機能・料金は変更される可能性があるため、最新情報は公式サイトをご確認ください。



















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